この本の概要
タイトル | ヒトコブラクダ層戦争(上)・(下) |
著者 | 万城目 学 |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2023/11/9 |
不思議な特殊能力を持つ3つ子による摩訶不思議な大冒険。
文庫本は上巻、下巻に分かれている長編大作です。
次々と出てくる面白すぎる登場人物や展開をお楽しみください。
どんな人にオススメ?
- 鴨川ホルモーを読んで面白いと思ったひと
- 「摩訶不思議な体験」と聞いてゾクゾクっとくるひと
- 「変態キャラ」と聞くと気になってしまうひと
- パロディに造詣が深いひと
とにかく設定が面白すぎて・・・
期待を裏切らない万城目ワールドを覗いてみたい方におすすめです。
この本の所感
「ヒトコブラクダ層戦争」というタイトル
まず、この本の表紙とタイトルを見た時から、何のことだか分からない。
それが、すでに私がこの本を手に取る合格基準でした。
万城目学さんの作品が好きなことは、他の記事でも紹介しましたが、
「不思議」を味わえることです。
だから、このタイトルを本屋で見た時に、無条件に本を手に納めていました。
本を持っているだけでワクワクが止まらず、急いで家に帰って本を開きました。
3つ子の主人公でさえ物語の展開に戸惑っている
まず、このタイトルの読み方
「ヒト」、「ヒトコブ」、「ラクダ」、「ヒトコブラクダ」、「層?」、「戦争??」
どこで区切って読めばよいか分からない。
ウィキペディアで調べたら
ヒトコブラクダという、コブが1つのラクダがいるようですね。
私はラクダに2コブのタイプと1コブしかないタイプがいることを初めて知りました。

ラクダと戦争に加えて「層」って何?意味も分からない。
そして、主人公が3つ子で名前が「梵天」、「梵地」、「梵人」・・・読めない(笑)
「ボンテン?」「ボンチ?」そんな名前ある??
「ボンド?」または「ボンジン??」凡人!?・・・なんだこれは。
すでに名前の不思議さに置いてきぼりにされながら
本を読み進めていくと、
3人の主人公も展開についていけないほどの
ファンタジーな物語でした。
「自衛隊」、「ドローン」、「メソポタミヤ」、「ティラノサウルス」など、現代と古代が入り混じるキーワードが出てきたあたりから、過去にタイムスリップする物語かと想像しました。
主人公の3つ子でさえ、物語の主導権を握れないこのストーリーは
どうなってしまうのだろう。ハラハラとドキドキ。
私は下巻に突入したあたりから、ようやく展開を着いていき(と言うか不思議さを受け入れて)
3つ子の活躍を応援しながら、本を楽しめました。

不思議だったけど爽快な気分
この本のタイトルを見て期待値が上がった私にとって、
本を読み終えた後も期待値を裏切らない満足感で、読み応えのある本でした。
本の中で出てくるユーモアを自分の暮らしの中でも取り入れられたら幸せです。
それぞれに異なった特殊能力を備えた3つ子が、好きなことに必死になりながら不思議な展開に翻弄される「ヒトコブラクダ層戦争」
上巻・下巻に分かれていて文庫本では合計1000ページ以上の冒険超大作です。
不思議さてんこ盛りの作品が気になる方は、是非読んでみてください。