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井坂幸太郎作品『シーソーモンスター』と『螺旋プロジェクト』を同時に楽しむ決意表明

井坂幸太郎作品『シーソーモンスター』と『螺旋プロジェクト』を同時に楽しむ決意表明

嫁姑問題や因縁の相手との対立関係を描いた2部構成

シーソーモンスターとスピンモンスター

井坂幸太郎ワールドでどんな展開が待っているのか!?

そして、螺旋プロジェクトで他の作者も一緒に楽しめる贅沢な企画に乗っかってみました。

この本の概要

タイトルシーソーモンスター
著者井坂 幸太郎
出版社中央公論新社
出版日2022/10/25

本のタイトルになっている「シーソーモンスター」と「スピンモンスター」の2部作。

シーソーモンスターは嫁と姑の反りが合わない。いわゆる嫁姑問題。

スピンモンスターはお互いに自動車事故にあった因縁相手の対立が描かれた物語です。

この作品は8人の作家が同じルールの中で描く「螺旋プロジェクト」
扱う時代はバラバラで、「シーソーモンスター」は昭和。「スピンモンスター」は近未来が描かれています。

どんな人にオススメ?

  • 井坂幸太郎ファン
  • 最近、井坂幸太郎を読んでないかも。と思った人。情報をアップデートしたい人。
  • ゴールデンスランバーが好きな人。
  • スリリングな展開を味わいたい人。
  • 螺旋プロジェクトを制覇したい人。

私のように最近、井坂幸太郎さんの本を読んだことが無かった方は
是非、読んでみてください。

螺旋プロジェクトの本を制覇しようと意気込んでいる方がいましたら、一緒に楽しみましょう。

この本の所感

エンタメとドキドキ感を求めて

このブログを始めてから、
「そういえば最近、井坂幸太郎を読んでないな~」と思い出しました。

私は井坂幸太郎さんが大好きで、10年ぐらい前は固めて何本も読んでいました。

・アヒルと鴨のコインロッカー
・重力ピエロ
・グラスホッパー

などなど、中でも私が井坂幸太郎さんの作品で一番好きな本は「ゴールデンスランバー」
物語を一気に駆けていく感じと、
落とし穴にはまってドギマギするスリルがたまりませんでした。

久しぶりに井坂幸太郎さんの文章を楽しみたいと思って、手にとった本でした。

シーソーモンスター

昭和の時代。(1980年頃)

嫁と姑の対立。それに頭を悩ませる旦那さん。

よく目にする構図ですが、
井坂幸太郎ワールドでどんなトラブルに発展してしまうのかが楽しみでした。

嫁が最強キャラかと思っていましたが、お義母さんも負けていませんでした。

ただ、鬼嫁という意味ではありません。

スピンモンスター

近未来(2050年頃)

自動運転プログラムで高速道路を走行中に衝突事故にあってしまった同士の2人の青年。

悲惨な事故だけに因縁関係とも2人は、なぜは吸い寄せられる。

「ウェレカセリ」というAIプログラムの暴走もあってスリリングな展開を味わえました。

個人的にはゴールデンスランバーに似た感覚で楽しかったです。

最後に一言

シーソーモンスターとスピンモンスターは
別の時代を扱った物語で、主人公も別々だったので、別物語かと思っていたら、
スピンモンスターの中にシーソーモンスターに出てきた登場人物が出てきた時に
「つながった!」と思ったのが、なんだか嬉しかったです。

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螺旋プロジェクト

今回、ご紹介したシーソーモンスターは単独でも楽しかったのですが、
他にもプロジェクトとしても楽しめるようです。

それが「螺旋プロジェクト」

井坂幸太郎さんの呼びかけで集った8作者による競作企画。

共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をいっせいに楽しめる企画。


(ルール)
 ①「海族」VS.「山族」の対立を描く
 ②共通のキャラクターを登場させる
 ③共通シーンや象徴モチーフを出す

共通ルールのもと、作者の織り成す個性が堪能できるのは贅沢ですね。
私も残りの作品を楽しみたいと思います。

(螺旋プロジェクト作品集)
・朝井リョウ:死にがいを求めて生きているの
・伊坂幸太郎:シーソーモンスター
・大森兄弟:ウナノハテノガタ
・薬丸岳:蒼色の大地
・吉田篤弘:天使も怪物も眠る夜
・天野純希:もののふの国
・乾ルカ:コイコワレ
・澤田瞳子:月人壮士



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