
コーチングを分かったつもりになっていて、
全然できていなかった自分に向けて、良いタイミングで出会えた本でした。
コーチングは部下の育成だけでなく、
組織運営を円滑にするためにも重要なスキル。
人間関係があまり上手ではない自分にとっては、すごく助けになってくれるスキルだと思いました。
目次
この本の概要
タイトル | 新・コーチングが人を活かす |
著者 | 鈴木 義幸 |
出版社 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
出版日 | 2020/6/26 |
2000年の刊行以来、累計20万部を突破したロングセラー。
日本のコーチングの出発点ともいえる1冊です。
20年間の知見を反映し、新たなスキルや知識を加えた最新の内容にリニューアルされました。
全62項目を図解化し、1項目4ページの構成で、初心者でも要点を簡単に理解し、実践しやすい設計が魅力です。
本書では、ビジネスだけでなく、教育、子育て、医療、スポーツといった多様な場面で活用できるコーチングスキルを具体的に解説されています。
部下育成に悩むビジネスパーソンから、チームや組織に対話を起こしたい人まで、幅広い層におすすめの「最良の入門書」です。
どんな人にオススメ?
- 部下やチームを持つ管理職やリーダー
- 同僚や他部署との連携に課題を感じている人
- 人間関係の課題解決に悩んでいる人
- 成果を出すための「チーム力」を高めたい人
コーチングとは、上から目線で指導するものではなく、
2人の間に、共通の問いをおいて、新たな視点を手に入れるもの。
上下関係ではなく、フラットな対話技術を身に着けて、
結果的に部下の成果や組織全体で成果を出すために役立つ本だと思います。
この本の所感
このタイミングだった。コーチングの学び直し

社会人になってから数あるビジネス書を読んできた中で
「ティーチング」と「コーチング」
という言葉にたくさん触れてきました。
正直に言うと「コーチング」という言葉にある程度のイメージ(あぁ、あれね)みたいな凝り固まったものがありました。
今さら感が多少あり、本を選ぶときの選択肢に上がって来ない言葉になってきているようでした。
ただ、YouTubeのビジネスチャンネルにはコーチングの素晴らしさ、テクニックをテーマにした
番組がたくさんアップされているのを見ていると。
まだ、コーチングもコンテンツネタになるのだなと、少し引いた視点で捉えていました。
どうせだから、たまには、コーチングも振り返ってみるかと思い、
この本を手に取ってみました。
最初にこの本が書かれたのが2000年頃。
今から25年も前。ひと昔、ひと昔前に感じる経過年月。
ビジネス用語は時代とともに横文字の流行り言葉が多用されていたとおもうと、
いつの間にか、使われていなくなっているものもありますね。
この「コーチング」という言葉。
別に難しそうでもなく、専門用語っぽい尖った感じもない言葉ですが
四半世紀も前の本がまだ店頭に並んでいるとは
根本的な何か大切なものに気づきがあるのでは?とテーマを決めて読んでみました。
ここはオレの島。批判されたくない。

「コーチング」と聞いたときに連想する構造は
「上司と部下」、「先輩と後輩」など
立ち位置が上下の関係ではっきりした場合に成り立っているものを考えていました。
下の立場の人に対してコーチングをして、下の立場の人が自らの解に向かってPDCAを回すイメージ。
これが基本だと思いますが、
本書で面白かったのは、隣の部署で自分と同じ役職の人など、組織全体に
コーチングの効果を発揮できることでした。
隣の部署の責任者だし、気を使って何も言わない。
気分を害してしまったら関係性を崩す。仕事に影響がありそう。
など、いろいろと遠慮したくなります。
向こうの立場としてもいきなり部外者から指摘が入ったら
いちゃもんを付けられた気分になるでしょう。
本の中で出てきて印象に残った言葉が
「ここはオレの島」
この「オレの島」状態。
私も現在進行中で悩んでいた状況だったので、かなり痛快でした。
顔とシーンがすぐに浮かびました。
そんな時でもコーチングのスキルが活かされるのですね。
「ここはオレの島」状態の人とも上手い関係性が作れたらコーチングスキルって凄い!と実感できると思いました。
私もそれにチャレンジしたいと思えました。
可愛げのある部下、連携に難しさを感じる同僚

時代の変化に合わせて、コーチングも進化しているのですね。
20代、30代前半でビジネス書を読みあさっていた時から時間が経過し、
状況や立場も変わり、読んでみると、
今だから学び、理解が深まることもあることを実感しました。
若いころは自分がヒーローになる勢いで、自分が主体、
自分が解決してやる!みたいな自我が勝っていました。
40代になり、責任ある立場の経験を重ねている現在地点。
立場も変わり、
メンバーが成果を出すことが役割になってくると
コーチングの向き合い方も変わってきたように感じました。
今だからこそコーチングが活かせるように思いました。
もっと丁寧にコーチングスキルを上げていきたいと思います。
現在、実感していることは
・自分だけではアウトプット(成果)に限界がある。
・職責をまっとうするにはメンバーに仕事を果たしてもらわないと成り立たない。
自分だけが奮起しても求められる成果に到達できない。
・メンバーにお願いしたい仕事はたくさんある。
パフォーマンスの不安も感じているのが本音だが、素直でかわいい。
・個人戦闘能力の高そうな隣の部署の責任者はいるが、連携しづらい。
上手い関係性ができていない。
可愛げのある部下、連携に難しさを感じる同僚
難しさを感じているこの状況をコーチングスキルで突破できたら成長を実感できると思いました。
今こそコーチングスキルで心を豊かに

自分はまだまだ若い。
自分でバリバリ働いて、成果を出すと意識高めにいた時代から
気が付けば、年齢は40代に入り、会社の平均年齢よりも上になってきました。
職責を考えると自分だけではどうにもならない成果を求められている。
部下や周りの組織を動かさないと全うできない今のポジションだからこそ
コーチングが必要だと振り返ることができました。
マウントを取りにいくのではなく、
“相手のために”の意識で、防御を解いて横の対話に一歩踏み出す
これができるように頑張ります。