読書が趣味のビジネスマン/日々の小さな幸せ発見ブログ
組織マネジメントを学ぶなら、まずこれ!と薦められた名著『失敗の本質』

組織マネジメントを学ぶなら、まずこれ!と薦められた名著『失敗の本質』

太平洋戦争での敗戦を組織の「失敗」と捉え直し、

問題解決でキーワードに出てくる「本質」を考え、

組織の改善、自分のマネジメントスキルに立ち返ることのできる本でした。

この本の概要

タイトル失敗の本質
日本軍の組織論的研究
著者戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝夫、村井友秀、野中郁次郎
出版社中央公論社
出版日1991/1/10

第二次世界大戦・太平洋戦争で日本が敗戦した理由とは?

敗戦を組織運営の失敗と捉え直したとき、
現代の組織で同じ過ちを犯していないか?

失敗の教訓を生かすためのポイントは何かを学べる本です。

どんな人にオススメ?

  • マネジメントに携わる方
  • マネジメントを勉強中の方
  • 経営者

名著といわれるだけあって、
本書の帯には有名企業の会長や社長の名前があり、各界のリーダーが絶賛!とあります。

30年前に書かれた本ですが、
今も重版になっているのがすごいですね。

所感

太平洋戦争の敗戦を過去の他人事と捉えず、自分のマネジメントスキルと照らし合わせる

最近、マネジメントを学ぶために
どんな本がるかを探すために、まず、YouTubeで本の紹介を見ています。

YouTubeでよく出てくるのが、流行りの本とか有名な著者の本も出てくるのですが、
古い本なのにたくさんの動画がでてくるのが
名著と言われている「失敗の本質」でした。

第二次世界大戦・太平洋戦争で日本が敗戦したことを題材に
敗戦(失敗)した要因が分析された本です。

戦争の敗戦が単なるミス(失敗)ではなく、負けるべくして負けた
日本の戦い方、戦い方を指揮していた日本軍の組織的な課題が明確に記されていました。

ただ戦争の敗戦を振り返る暗い話題ではなく、
現代でも起こる会社組織でやってはいけないこと(失敗の本質)を理解し、
反面教師として、今に活かすこと
今日、明日から自分がやってはいけないことを戒めるために読むことができました。

日本が戦争で経験した失敗を、マネージャーの立場で自戒する。

この本では太平洋戦争での敗戦を題材としているだけに、
第一章では日本が負けた代表的な戦いが記されています。

・ノモンハン事件(太平洋戦争前)
・ミッドウェー海戦
・ガダルカナルの戦い
・インパールの戦い
・レイテ海戦
・沖縄での戦い

本書は戦争を振り返るだけの本ではないと分かっているのですが、
起こったことをおさらいするつもりで読むだけでも、とにかく惨い。

この章を読んでいる時期は、夢に戦争の残像が出てきて、
眠りが浅かった。

失敗のインパクトの大きさを身に染みて感じました。

そして、失敗の本質と教訓
自分には何が足りていないか、何が弱みになりそうかを整理する時間が取れました。

戦闘は錯誤の連続

太平洋戦争の敗戦事例で私が整理した課題(自分が気を付けたいこと)を
3つに整理しました。

・目的の曖昧さ
・計画の甘さ
・修正力

・目的の曖昧さ
私が戦争を評論する立場では無いと思うので、戦争の内容には触れませんが
「それ、やる必要ある? やらなくて良くない??」

これを思うことは、日常的にはありがちで。

「やりながら。アジャイルで」とか言われた時に、悶々としながらもつい、引き下がってしまっていました。

でも本音は「戦略は?目的は?何のために? どうせ質問しても返ってこないし。」
みたいなことを内に秘めながら黙っていることには気づいていました。

目的がわからないと、次に何をしたら良いかわからない。

とりあえず、黙ってやる。

という良くないパターンは変えたいなと思っています。

・計画の甘さ
これは目的の曖昧さにも通じますが、
「やりたいからやる。できることからやる。」

で、ゴールは?いつまでに?誰が?

と突っ込みを入れたくなるパターンのやつですね。

マネージャーとして人を動かす時に、何を指示しているかがわからない
やり方はしないようと心掛けてみます。

・修正力
本書から日本に出来ていなくて、アメリカができていることだと思ったのが
戦いながら学習し、修正していくこと。

この局面で「アジャイルで」と言われるのは分かる気がします。

日本はとにかく先手必勝。それが失敗したら終わり。
自分がやることだけを考えて、防御のことは考えていない。

この負けパターンを書いているうちに気づいたのが、
普段の自分もこのパターンでしか考えていない。

自分がやるだけのことしか考えていなくて、
その間は相手が止まっているような認識ですらある。

変化に対応できないので、想定と違うことでフリーズしたり、イライラしたり。

ビジネスには相手がいて、仲間がいて、
その状況は自分がコントロールできないところでも常に変わっていくことを
視野に入れておくことが大切だと思いました。

最後にひとこと

YouTubeで紹介されていた方も
「とりあえず、読め!」みたいなニュアンスで紹介していた本作品。

本当に、その通りでした。

日本の会社組織のダメなところを評論するだけでなく、
自分のマネジメントスキルアップ、ダメなところの戒めとして
大変勉強になりました。

¥838 (2024/09/04 16:34時点 | Amazon調べ)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です